論文・寄稿文 産業文教委員会視察報告
宮田村議会だより編集委員会『新議会だより』(2010年度第2号)
天野 早人
11月4日から5日にかけ、長野県東京事務所と神奈川生活クラブ生活協同組合を訪問しました。
長野県東京事務所は、長野県や県内市町村と首都圏とをつなぐ様々な役割を担っています。今回は、産業誘致の推進と特産品の売り込みの状況ををうかがいました。
事務所では企業誘致にあたり、自然環境や地下水の潤沢さ、用地価格の安さを強調しているそうです。しかしながら、昨今の経済状況もあり、成約数は激減しているというお話でした。今後は、医薬品や食料品の分野に重点を置くようです。
海外を含む候補地の中から、選択してもらえるだけの魅力がなければなりません。企業の要望に村としてどのように答えることができるのか、日頃から村内外の企業や県の出先機関と十分な意見交換をしておく必要性を感じました。
特産品の売り込みについては、アンテナショップやイベントの状況についてお聞きしました。都内に全国各地のアンテナショップが30店舗以上あり、年々増加しています。一方で、経費の問題から、閉店する事例もあるそうです。
長野県は独立したアンテナショップを設置していませんが、「長野県東京観光情報センター」と「ナチュラルローソン築地東劇場ビル店」において、特産品の販売が行われています。なお、県内の自治体の中には、独自に出店している事例もあります。
その地で定着することができれば、新たな消費地の発掘につながる取り組みです。宮田村も名古屋市で、覚王山商店街や日本福祉大学の協力のもとにアンテナショップを開設したところです。効率的な運営に努めながら、消費者と対話し、消費者のニーズに応えていかなければなりません。
もう一つの訪問先は、横浜市に本部を置く神奈川生活クラブ生活協同組合です。総組合員数は約6万8千人、供給利用高は約217億円にのぼります。
ここへ、宮田村産と伊那市東春近産のコシヒカリ減農薬米が「上伊那アルプス米」として収納され、消費されています。生活クラブ生協連合会との提携生産は、2003年に伊那市東春近の220俵から始まり、宮田村については2005年に大久保区、大田切区、中越区の25名が約1,200俵を収納するようになりました。たいへん好評で、2010年には全村で約1万3千俵が収納されています。
この提携をきっかけに、村では環境保全型の稲作が進められてきましたが、除草技術の確立と低コスト化の両立が課題になっています。
また、同組合では米以外に大豆やソバ、トマトなどの生産地を求めているそうです。今後、様々な可能性を探る中で、村のブランド力を強化していくことができればと感じた視察でした。
▲文中の画像は、広報に掲載されたものと微妙に異なります。 |